ぼちぼちメモ

F1等の趣味や日常生活での気軽なメモです。小説や詩をまとめた「コトゴトの散文」というブログもやっています。「月の砂漠のかぐや姫」という長編物語も連載中です。

F1 来シーズンマシンは「ハロー」設置がポイント

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 F1の今シーズン最終戦であるアブダビGPがもう目の前ですが、各チームはさらに先、来シーズンに向けて動き出しています。というか、夏ぐらいから、来シーズンマシンの準備は始まっています。

 さて、来シーズンマシンに加えられる大きな変化は、「ハロー」の義務化です。ドライバーの前部と上部にループ状のガードが付きます。

ja.espnf1.com

 もともと、F1はドライバーの背後の出っ張り(空気を取り入れるインダクションポッド)の高さが、仮にマシンがひっくり返ってもドライバーがつぶされないよう、空間を確保できる高さに定められています。

 しかし、ドライバーの頭部は露出しているので、高速で走行している際に前の車から取れた部品が飛んできた場合などでは、ヘルメット以外に守るものがありません。実際にこのような事故も起きました。(2007年ハンガリーGPで、前の車から落ちた部品が後続のドライバー(マッサ)の頭部を直撃。大事故になりました)

 そこで、ドライバーの安全性を高めるべく、色々なアイデアが考え出され、試行錯誤の結果、来シーズンから採用となるのが、この「ハロー」です。呼び名の由来は、ドライバーの頭上に輝く「光輪」のようだということで、「光輪」からきているそうです。

 でも、完全にドライバーを覆い隠すわけでなく、ループ状のガードで隠すだけなので、実際にどれほどの効果があるのか、また、事故の際にドライバーの脱出の妨げになるのではないかという声も上がっています。そもそもデザイン的に受け付けないという人もいますね。

www.as-web.jp

 安全性だけを考えるならば、スポーツカーのようにキャノピーで完全にドライバーを覆ってしまえばいいのです。でも、それはF1のスタイルではないからと選択しなかった時点で、ある程度妥協の産物になるのは仕方なかったのかも知れません。「安全性向上」を持ち出されると、全く何もしないのは難しいですしね。

 結果的に、来シーズンのマシンは、非常に高い位置に重量物が義務的に設置されるという、設計上なかなか難しい問題を与えられました。でも、各チームがこれをどう解決するかという楽しみも生じたわけです。僕的には、「ハロー」導入はもう決まってしまったことなので、各チームの対応の違いを見るのを楽しみにしています

 F1はレースそのものも楽しいですが、F1ワールド全体に関して非常に情報量が多いので、レース以外の場所での動きも知ることができますし、そこが大変興味深いです。大人たちが、ある意味少年のように、夢中で勝利のために戦っている姿が、そこにはあります。