みなさん、こんばんは。くにんです。
最近、桜の開花ニュースが届き始めています。春ですねぇ。
今日は、寒の戻りで少し肌寒かったのですが、
演劇企画 無有場(ムユウジョウ) 「冥土の土産、無し!?」
を見に行ってきました。
演劇企画 無有場(ムユウジョウ)は、関西大学劇団展覧劇場出身のAmbivalenceさんが作った企画で、2016年7月に旗揚げして以来、今回が三回目の公演になるとのことです。
演劇企画 無有場 第3回公演「冥土の土産、無し!?」本日は14時と18時から!当日券もご用意しております⛩是非お越し下さい!👻(上映時間は2時間15分程を予定しております) #無有場 https://t.co/ncj9Q2oSCP
— 演劇企画 無有場(ムユウジョウ) (@muyujo_00) 2019年3月23日
僕が〇年前に卒業した大学の後輩になるのかしらん。ちょっと親近感湧きます。
本作は、ホラーコメディとのことですが、演劇紹介サイトや劇団ツイッターなどで見ることが出来るフライヤー(チラシ)は結構怖そうです・・・・・・。さて、どのような劇なのでしょうか・・・・・・。
以下、演劇の一ファンであるくにんの個人的な感想、解釈でございます。ご了解ください。なお、ネタバレになりそうな部分は、いちばん最後に回していますので、「最終日観に行くぞ!」という方はご注意ください。
【あらすじ】
神社で育った有希のもとに届いたのは幽霊退治の依頼だった。
有希は幼なじみの亮と共に幽霊が出るといういわくつきの村に向かう。
そこで出会ったのは、ついぞ幽霊を退治できなかった除霊師、
場違いにもほどがある教会のシスター、妹を探している謎の旅行者、、、。
この村、どこかおかしい。
そして有希は知ることになる。20年来の幼馴染みの秘密を、村の人々が口をつぐむ過去を、自らの運命を。
※演劇企画 無有場(ムユウジョウ)「冥土の土産、無し!?」フライヤーから
開演前にスタッフさんが「ホラー苦手な方はいらっしゃいますか。ちらほらいらっしゃるようですが、本作はホラーコメディなので笑っていただければ大丈夫です」と話されていたように、ホラー色はあまり感じませんでした。(^-^;
幽霊が出てくるお話ではあるけれども、話としては「恐怖」を感じさせるものではありません。コメディ要素をたっぷりとまぶしながら進行していく幽霊退治話であって、その根底には温かいものが流れている、そんなお話でした。
一緒に見に行っていた友人は、「最初の方は少し怖かった」と話していましたが(^-^;
驚いたのが、公演時間の長さです。2時間15分! 凄いですねー。アドリブ連発で伸び伸びになって、結果的にそうなってしまうのではなくて、当初からこの時間が想定されているのにはびっくりしました。実は、いちばん最初に見た公演情報には、公演時間が載っていなかったので「どの程度の長さなのかなぁ」とぼんやりとは思っていたのですよね。(直前のツイッターには載っていたようですが)
さて、全体的な感想です。(ここは、ネタばれ無しです)
2時間15分。映画であっても中だれが心配される長時間ですが、まったくそのようなことはありませんでした。
舞台の上には目立った舞台装置はなく、奥に掛け軸が一枚、意味深に掛けられているのみです。
しかし、役者さんたちが、次々と舞台に上がり、下がり、語り、そして、踊る(!)うちに、どんどんとその世界に観客は引き込まれていきます。演出の方が「今回はホラーコメディということで全編の7割が無駄な話です」と言うように、「さあ笑ってください」と次々とネタが繰り広げられます。でも、そのネタが埋め込まれているシーン自体はストーリーの流れに沿ったものですから、笑いながらも、観客はストーリーの流れに、遅れることなく乗っていけるように作られています。
面白い連続ドラマを一気に見ているような感覚ですかねぇ。
笑ったり、ほろりとしたりしている間に、2時間15分はあっという間に過ぎて行ってしまいます。ヘタな(失礼)映画よりも、よっぽど退屈しませんよ。(*^-^*)
終わりが近づいた時に、僕はまだまだ見ていたいと思いました。
笑いを交えながら劇が進んでいくが、全体を通してしっかりとしたテーマがある作品、僕の大好きな形式です。とても、面白かったです!
僕はもう一つのブログで、長編ジュブナイル小説「月の砂漠のかぐや姫」などを書いていますが、「ああ、僕も面白い作品を書きたい!!」と刺激を受けました。面白い(興味深い、感慨深い)作品に触れて楽しい時間を過ごし、そして自分もまたそれに触発されて作品を書き、それを発表する場がある、とても幸せなことです、うんうん。
僕は、演劇企画 無有場(ムユウジョウ)さん、第一回公演、第二回公演を観ておりませんが、第四回公演は是非見てみたいと思いました。また、演劇を見に行くと、客演の方の所属劇団の公演情報や他の交流のある劇団の公演情報を、フライヤー(折込チラシ)の形でもらうことができます。これを見比べて、次にどこに行こうかなぁと考えるのも楽しいんですよね!
演劇企画 無有場(ムユウジョウ)の皆さん、出演者、スタッフの皆さん、楽しい時間を過ごせました。ありがとうございました!
なお、この「冥土の土産、無し!?」は、3月24日(日)も、12:00と16:00の2回、公演があります。場所は大阪市の千日前TORII HALL(最寄駅 地下鉄「難波」又は「日本橋」) 一般当日券2200円です。
ご覧になれば、間違いなく、楽しい時間を過ごせることと思います。このブログを目にされる方、本当に当日になってしまいますが、ご都合が良ければ、是非ご覧になってください。
えーと、この画像の先は
ネタバレあり
の感想でございます。
一ファンの感想でございます。つらつらと。
集会場の女将さんと有希さんが話すシーンが冒頭にありますが、女将さんの立ち位置がなかなかわかりづらかったです。あんな大きな息子がいるというのも。20年前の惨劇を経験している大人と若者とを区別するのに、カツラや衣装で差別化がされるともっとわかり良いのにな、と思いました。
フライヤーに役名を入れていただけると、終わった後で友人と話をしたりするときや、後々、あの劇であれを演じてた人・・・・・・と思いだす助けになり、ありがたいです。
いくつか、アドリブシーンがあったと思いますが、とても面白かったです。違う回では違うアドリブなんだろうなぁ。(見てみたい)
幽霊の徒競争のシーンは、僕の好きだった劇団、惑星ピスタチオさんの「破壊ランナー」を彷彿とさせ、胸が熱くなりました(^-^;
最後の最後のシーン、せっかく悪霊を封印して一件落着なはずなのに、「パリーン」と鏡が割れる音がして掛け軸が真っ白になっていました。どちらも悪霊の魂と身体を封印していたもので、それが壊れてしまった、ひょっとしてまた・・・・・・。ホラー映画のエンドシーンのオマージュですよね。それに加えて、主人公有希の血に悪霊を封印したはずなのに、その封印が解けた、悪霊は人に乗り移ることが出来る、人の世のどこに悪霊が潜んでいるかわからないんだ・・・・・・とも受け取れますし、この話を有希の解放の話と受け止めると、村の巫女として使命を受け継いだ有希を縛るものが壊れて、彼女は完全に自由になって生きて行けるようになった(過去と決別できた)とも解釈できますね。こういうシーンがあると、続きを期待してしまいます(*^▽^*)
では、改めて。出演者、スタッフ、関係者の皆さん、楽しい時間をありがとうございました!!!