みなさん、こんにちは。
くにんです。
新型コロナウイルス対策で日本中が揺れていますが、もちろん、これは日本だけの出来事ではありません。
この問題は、F1にも大きな影響を与えています。
新型コロナウイルス発症地となった中国でのレースが延期されることは、FIAとF1主催者から発表済みですが、まだ「どの時期に延期するか」は結論が出ていません。
また、開幕戦となるオーストラリアGPも、開催の方向で動いてはいるものの、感染の拡大状況によっては、どうなるかわからないようです。
とりあえず、現在のF1のスケジュールとしては、シーズン前のテストが終了して、開幕戦に向かって各チームが新車を開発しているところです。
各チームの新車は発表済みですが、実際に開幕戦のコースに並ぶその姿は、発表されたものとは異なるところが多いんでしょうね。
当ブログでは、まだ五チームの新車しかご紹介ししていなかったので、残りの五チームの新車を、ぼちぼちとご紹介していきたいと思います。
レーシング・ポイント 衝撃のピンク・メルセデス化!
今回のテストで一番話題となっていたのは、このチームかメルセデス(DASで)でしょう。
昨年もメルセデスから、PU(パワーユニット)やギヤボックス等のマシンのリヤエンド部分を購入していましたが、マシン全体としては、独自色が強く感じられていました。
最近のマシンのデザインは、レーキ角(マシン全体が前傾する角度)を大きくつける派と小さくつける派に分かれるのですが、昨年のフォースインディア、じゃなくて、レシング・ポイントのマシンはレーキ角が2番目に大きく、もっともそれが少なかったメルセデスのマシンと真逆の設計思想によるものでした。
でも、考えてみると、レーキ角が少ないマシン(メルセデス)のために作られたPUやギヤボックスなどを買ってくるんだから、全体もメルセデスマシンと同じ考え方で設計した方法がいいかもですよね。
昨年のマシンが速くなく、さらに、昨年の春から風洞実験をそれまでのトヨタの施設からメルセデスの施設に換えたこともありますし。
「よし、じゃぁ、ルールで決められた範囲で、チャンピオンマシンであるメルセデスを参考にして全体を設計するか!」
ということなのかどうかわかりませんが(笑)、今年のレーシング・ポイントのマシンは、昨年のメルセデスにそっくりなのです。素人目にも、メルセデスの特徴的なまるっこいノーズを、そっくりそのままコピーしてるように見えます。いや、いいんですけど。(^^;
テストで好調を伝えられてますし、これで、TOP3に食い込んでくるような速さを見せたりすると、この手法をとがめる声が本格的に上がるかもしれませんね。今は嫌味程度ですが。(^^;
個人的には、ルールで認められた範疇であるのならば、合理的な考え方だと思います。
ハースは今年も厳しいのか
このチームは、設立当初からレーシング・ポイントよりもドラスティックに、「ルールで認められている範囲の部品はフェラーリから供給を受け、シャシーは有名なレーシングマシンメーカーであるダラーラに外注する」と決めています。というよりも、こういうビジネスモデルで立ち上がったチームです。
創立4年目を迎えた昨年は、非常に厳しいシーズンでした。初めて迎えたビッグスポンサー(RICH ENERGY)が途中で去ってしまいました。また、車の出来もよくなくて、シーズンの途中で、開幕戦の使用に戻してしまうほどでした。
今年は、怪しげな(苦笑)スポンサーが去ったため、元のカラーリングに戻りました。しかし、マシンは継続開発するもの。昨年のマシンがよくなかったですし、パーツ類の購入元であるフェラーリも、昨年のマシンはもう一つ・・・・・・。今のところ、テストでもあまり目立った成績は出ておらず、今年も苦戦の年になるかもしれません。
もう一つ心配なのが、このチームはとても小規模なチームだということです。
来年に大幅なレギュレーション改定があるため、今年は来年のための先行開発と今シーズンのマシン開発を、並行して行わなければならないのです。
ハースは独特のビジネスモデルを持っているチームではあるものの、やはり、それが負担になって、シーズン中の開発に遅れが生じないか心配です。
せめて、新車の素姓がよければいいのですが・・・・・・。
個性があるチームで、応援しているんですけどね。( ;∀;)
チーフレースエンジニアという要職に、日本人の小松さんもいらっしゃいますし。